日本三大祭り
京都の「祇園祭」

京都の「祇園祭」

祇園祭(ぎおんまつり)は、京都市東山区の八坂神社(祇園社)の祭礼で、明治までは祇園御霊会(ぎおんごりょうえ、御霊会)と呼ばれた。貞観年間(9世紀)より続く京都の夏の風物詩である。

「祇園祭」の見所

祭行事は八坂神社が主催するものと、山鉾町が主催するものに大別される。

一般的には山鉾町が主催する行事が「祇園祭」と認識されることが多く、その中の山鉾行事だけが重要無形民俗文化財に指定されている。山鉾町が主催する諸行事の中でもハイライトとなる山鉾行事は、山鉾が設置される時期により前祭(さきのまつり)と後祭(あとのまつり)の2つに分けられる。山鉾行事は「宵山」(よいやま、前夜祭の意。前祭:7月14日 – 16日・後祭:7月21日 – 23日)、「山鉾巡行」(前祭:7月17日・後祭:7月24日)が著名である。八坂神社主催の神事は 「神輿渡御」(神幸:7月17日・還幸:7月24日)や「神輿洗」(7月10日・7月28日)などが著名で、「花傘連合会」が主催する花傘巡行(7月24日)も八坂神社側の行事といえる。

宵山、宵々山、宵々々山には旧家や老舗にて伝来の屏風などの宝物の披露も行われるため、屏風祭の異名がある。また、山鉾巡行ではさまざまな美術工芸品で装飾された重要有形民俗文化財の山鉾が公道を巡るため、「動く美術館」とも例えられる。

祇園祭は数々の三大祭の一つに挙げられる。京都三大祭(他は上賀茂神社・下鴨神社の葵祭、平安神宮の時代祭)、日本三大祭(他は大阪の天神祭、東京の山王祭、神田祭)、日本三大曳山祭(他は岐阜県高山市の高山祭、埼玉県秩父市の秩父夜祭)、日本三大美祭(他は前述の高山祭と秩父夜祭)のうちの一つであり、日本を代表する祭りである。

江戸時代、関ヶ原の戦いで一度祇園祭が中止されたが、町人によって復活した。

ギャラリー

日程

時間行事名会場
7
1日~18日 吉符入り各山鉾町
1日午前10時長刀鉾町お千度八坂神社
1日~11日 二階囃子各山鉾町(鉾・曳山のみ)
2日午前10時くじ取り式京都市役所 市会議場
午前11時30分山鉾町社参八坂神社
3日午前10時神面改め(しんめんあらため)船鉾町
5日午後3時30分頃~長刀鉾稚児舞披露長刀鉾町
7日午後2時綾傘鉾稚児社参八坂神社
10日~14日 前祭山・鉾建て前祭各山鉾町
10日午後4時30分~9時お迎え提灯氏子区内
午後8時頃~神輿洗(みこしあらい)四条大橋
12日~13日 前祭山鉾(ひ)(ぞ)め・山(か)(ぞ)前祭各山鉾町(鉾・曳山、一部舁山)
12日~16日夕刻より山鉾上での囃子前祭各山鉾町(鉾・曳山のみ)
13日午前11時長刀鉾稚児社参八坂神社
午後2時久世駒形稚児社参八坂神社
14日~16日 前祭宵山前祭各山鉾町
15日早朝斎竹(いみたけ)建て四条麩屋町
午後8時宵宮祭八坂神社
16日午前9時献茶祭八坂神社
夕刻より宵宮神賑奉納行事(よいみやしんしんほうのうぎょうじ)八坂神社
17日午前9時~前祭山鉾巡行氏子区内
くじ改め四条堺町
午後4時~神幸祭(しんこうさい) (神輿渡御(みこしとぎょ)八坂神社~四条御旅所
18日~21日 後祭山・鉾建て後祭各山鉾町
20日~21日 後祭(ひ)(ぞ)め・山(か)(ぞ)後祭各山鉾町(鉾・曳山、一部舁山)
21日~23日 後祭宵山後祭各山鉾町(鉾・曳山のみ)
23日午前9時煎茶献茶祭八坂神社
午後護摩焚(ごまた)役行者町
24日午前9時30分~後祭山鉾巡行氏子区内
くじ改め寺町御池
午前10時~花傘巡行八坂神社~市役所前~八坂神社
午後4時頃~還幸祭(かんこうさい)
神輿渡御(みこしとぎょ)
四条御旅所~八坂神社
25日午前11時狂言奉納八坂神社
28日午後8時頃~神輿洗(みこしあらい)四条大橋
29日午後4時神事済奉告祭(しんじすみほうこくさい)八坂神社
31日午前10時~疫神社夏越祭(えきじんじゃなごしさい)八坂神社境内疫神社

※行事の日程や時間が変更される年もあるので、ご注意下さい。